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実際にお祈りはどうするのか  お祈りの心得(実施編)

○自分が直接、先祖を導いたり救ったりすることは出来ません。つまり祖霊社や仏壇の前に座り、自分がご先祖に直接お祈りしているのでは、効果がないというか、お祈りは届かないものです。ご先祖を導き救う力は人でなく神仏にあるのですから…。
まず、幽世の神・産土神・氏神にお願い申し上げ、次に家の宗旨の本尊ないしはご縁のある仏様にお願い申し上げます。

※ 家の仏壇で熱心にお祈りされてきたのに、あまり良いことがなかったりご先祖が浄化された実感がないのは、神仏にお願いせずに直接先祖に祈ったためお祈りが届いてなかったということです。
仏壇はご本尊を祀るところで、本来ご先祖は位牌棚に祀り分けていたものでした。

○日々のお祈りではまず、祈りの最初に神棚で産土様に、先祖への祈りが無事届き先祖の浄化が進むようにお願いすることから始めます。次に御仏壇でご本尊に同じくお願いをして、それからご先祖にお祈りをしていきます。
当宮では家庭百日行の入行と満行の報告をご神前で行っています。そして、神前で入行中の皆様の日々のお祈りをご守護下さるよう御願いいたしております。

○ご先祖には子孫を救うような力はありませんので、ご先祖にお願い事はしません。お願い事はご先祖の霊魂浄化の妨げになります。人があの世に行けばすぐに神力をいただけるわけではありませんので、ご先祖には自分がこの世に生を受けたことへの感謝を申し上げるのが一番です。

○供養とは供え養うと書くとおり、ご先祖にお供え物を通して真心を送り喜んでいただくことで、死後の霊魂の向上にとってはとても大事なことです。
ご先祖を生きている人と同じような扱いにするように心掛けます。お供えをするのはもちろんですが、日常の出来事から家族の結婚、子供の誕生などの各種のお祝い事を生きている親に報告するようにお祈りをします。

○撒供(さんく)や施餓鬼(せがき)供養など迷い苦しむ霊を救うための行事では必ず食物を供えます。それとご先祖を一緒にするのは恐縮ですが、亡くなって間もない祖霊には四十九日や初盆が終わるまでは、お供え物は欠かさないようにします。特に、浄化の必要な祖霊には、食べ物をお供えすることが一番効果的だからです。
※(肉体の意識が強く残っている状態です)

○人の体や心に祖霊の影響は波動として伝わってきますが、その波動は食べ物によく移るものです。病気平癒の御祈願を行うときは、御祈願と合わせてご先祖にお供えをすると効果が上がります(より直裁には病気因縁の御霊の浄化祈願祭を行います)。もちろんその時のお供えは食べずに昔であれば川に流したものです。

○仏壇に箱菓子などの頂き物をよくお供えしますが、その時はまず、ご本尊にお供えします。ご先祖にはその箱菓子をお下げして、ご本尊のお下がりとして箱から取り出し、お皿などにのせてお茶を添えて差し上げます。ご自分達はご本尊のお下がりは頂きますが、ご先祖にお供えしたものは食べないようにします。もったいないような気もしますが、お供えしたと言うことは所有権を渡した、つまり相手のものになっているとします。

○お祈りするときはなるだけ御先祖の名前を個別にお呼びします。先祖と子孫は本来一体のものですから、産土の神にお願いしてお名前を呼べばお位牌など無くてもご先祖と繋がります。それで、過去帳や除籍謄本でご先祖の名前を調べるだけでもご供養になります。

※ もっとも、先祖の浄化が進んでいないと、ご先祖の影響をより強く受けるようになります。

○特に気をつけなくてはいけないことは形見分けをする、財産処分、故人が生前建てた家の取り壊しや故人の特別な思いのあるものの処分には必ず理由や結果の丁寧な報告をします。またその折、御礼やお詫びなどは欠かさず行います。
先祖の財産が当然自分のものになるのではなく、十分に真心の供養や御礼を行わないと霊的な所有権は移らないとされています。子孫に先祖に対する誠がなければ、やがて先祖の財産は手元を離れるようになるものです。