高宮八幡宮社報  やまもも

<発行>
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只心 心すめよと 祈れかし 心澄むこと これが信心 

第14号 平成14年11月 発行

陰徳を積む      心を深める

鎮守の杜の自然観   『戦後思想』克服のために   御祈願のご案内

崇敬会の御案内    神社ボランティア募集   11月・12月・1月の行事

  
◇◇陰徳いんとくを積む◇◇   

 古来より、「積善の家に余慶あり」と言って善行を積むことを勧め、また人の当然なすべきこととしていました。
 嘆かわしいことに、今の日本では世の為人の為などと言っていると、何やら疑わしく思うのでしょうか、
「何のメリットがあるのか」と必ず聞きたくなるようです。そこで、いわゆる利益がないと言うことであれば相手の不信感は募るばかりのようです。 

     『徳の第一は親孝行 次は兄弟仲良く下にやさしく』
そして、
     『徳積めば 吾が身吾が家 霊魂等と 己が子孫もたすかりて行く』

と御神歌(神の教え)は告げています。

 親孝行は生きている時ばかりでなく、先祖供養としても続けるものです。親とは命の元のことですから、この地球や大地は親です。そしてそこに共生する自然は親であり兄弟です。
 人は生かされている存在であり、一人では生きていけないものです。有形無形を問わず、全てのもののお陰で生かされているのです。
 そして、御神歌はこの世からあの世に持っていけるのは徳のみであると言っています。また、この世の中で頼りになるのも徳であり、あの世で困らぬのも徳の有る無しだと言っています。

 金や物にしか価値を見出せない現代社会ですが、見えざるモノまで含んだ自分以外の他者とどう関わるのか、そしてどう生きるのか私共は考え直す時期に来たようです。
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        心を深める 第6回
        名誉宮司 木原邦雄 

   相手の心を知る

  自分の心を知る為には鏡を見る事は別項にありましたが、それが進めば人の心も判ってきます。
それでないと人に話すことは出来ません。
 人を助けるためには是非必要なことです。

 いつも一緒にいる家族でさえ人の気持ちは判り難いものです。けれども、心を無にして対し、神と共に話す気持ちが出来ればある程度は出来るものです。

 心を無にするとは、その人に対する先入観、即ちいろいろの感情に捕らわれの思いが無く、素直に聞く。その人を直してやりたいとかも考えないのです。こちらの心の汚れや曇りが無く、素直にその人の心の中に入る気持ちでいるわけです。後は神が話されるのにのっかっていけばよいのです。

 普通の場合人は、ある程度は人のことも考えるものですが、それは自分中心であって自分の為にしか考えないものです。それではいけません。神は常に人の幸せのみを考えておられる。ですから及ばぬながらも神と同じく人の幸せを考えてこそ、人の気持ちに入ることが出来るものです。
 健康な人は病人の気持ちは判らないものです。悩みのない者には悩んでいる人の心をくみ取ってやる情味に欠けているものです。また、口先だけは人の心を大切にしている様でも、自己中心の生活をしてる人がほとんどです。
 その不自然さが心の汚れです。だから神から遠いのです。

 私自身のことで恐縮ですが、一人息子で苦労知らずで成長しましたので、大人の世界に入ってからは、人の気持ちが判らないので、人との交わりがカサカサして上滑りです。ですから心からの友人も少なく、神職になってもこのことに苦労しました。

  ですから病人の心を理解し、悩む人の心の中に溶け込むことが出来るよう心を高め養う努力を勤めなければ神と共にいるとは言えないのです。またそうなることが、生き甲斐でもあり幸福感に繋がる事です。

                                                  

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鎮守の杜の自然観 第6回


    産子(うぶこ)

 
  高宮八幡宮の江戸中期頃の鳥居や棟札などには氏子でなく産子(うぶこ)と書いてあります。これは産土(うぶすな)の神の子供という意味です。

  土地を神聖なものとし、神そのものとするのは、大地に播かれた種が芽を出し成長するという、土地には植物を始めあらゆる命を育み命の営みを支える働きがあるわけで、それは神聖な(神の)働きであります。土地は神の働きを宿したものであるから神そのものとしているのです。

 土地の神である産土の神はその土地の全ての命を司るとされています。そして人は産土の神から魂を分けていただいて産まれてくるとされています。この全ての命を司っている神の働きをムスビと称しています。産土の神はムスビの神でもあるのです。

 当社は江戸時代までは那珂の郡の惣産土神として17の村を産子地区としていたようです。
 この産子になるための条件とは何かと言えば、その土地に住むことであります。そこでは国籍、人種、宗教、思想信条は関係ありません。自己以外の思想信条をを認めない方にはお気の毒ですが、日本ではその土地に住む以上、同じ土地に住む仲間とされてしまいます。
 これが自然と共存する「和の国」、日本の文化伝統であり霊性のありようです。
 しかし、ご安心下さい、産子になっても教義も戒律もないので何ら強制もありません。無条件に只その処にある命をケアーし亡くなった時も死後世界に導いて下さるのです。

 見えずとも、聞こえずとも、無条件にお守りいただける神、そこに親である神の有り難さ感じていたのでしょう。ですから、産土の神のことを親神様と申し上げ、自らを産子と呼んだのでしょう。


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『戦後思想』 克服のために 4

〜 極まればまた蘇る道ありて 〜

小柳陽太郎


   アメリカの正義

  昭和12年7月、蘆溝橋事件をきっかけにして支那事変(日中戦争)が起きたその年、10月にアメリカのシカゴで、大統領のルーズベルトが有名な「隔離演説」というのを行ったことはご存知でしょうか。そのころヨーロッパではドイツのナチスが台頭、イタリアと組んで、風雲急を告げる時代に突入していたのですが、その世界情勢を見ながら、ルーズベルトは次のように演説したのです。

   「いま、世界的な無法状態の伝染病が蔓延しつつあることは不幸にして真実であるように思われる。   ひとたび身体の病気が蔓延すればその共同体社会は、病毒の拡大から社会の健康を守るため、    患者の隔離を承諾し、その隔離に参加しなけばならない。」

 つまり、いま世界は、ヨーロッパではドイツ、すなわちナチスですね、このナチスと東洋の日本、この二つの国のまき散らす毒素によってめちゃめちゃにされようとしている。だからどこでも伝染病が発生したときは、患者を直ちに隔離病棟に入れるように、われわれはこの二つの国を世界の国々から隔離しなけらばならない。それがアメリカの使命であるというのです。
日本とナチスという本質的に異なった国を同列に扱うこともさることながら、こともあろうに伝染病の患者のように扱う言い草は何と思い上がった考えなのでしょう。それは大東亜戦争が始まるわずか四年前のことですが、アメリカは日本をそのようにしか見ていなかった。
そのことは、今度の戦争を振り返るときに、ぜひとも肝に銘じていなければいけないことだと思うのです。

実は大東亜戦争の直前、アメリカが最後通牒とも言うべき「ハル・ノート」を日本に突きつけた。それが事実上の宣戦布告にほかならなかったのはご存じだと思いますが、その中で日本の一切の陸海空軍と警察力を支那(満州も含めて)から撤退せよと迫ったことも、思えば日本という国を、日本列島の中に封じ込めようとした点で、4年前に宣言したルーズベルトの「隔離政策」の延長線上にあったというべきでしょう。
人々は今度の戦争は日本軍の真珠湾攻撃によって始まった、挑発したのは日本であると決め込んでいるようですが、とんでもない。その背景にはこのような「隔離演説」に露骨に示されたようなアメリカの日本への極端な蔑視があったことを知らなければなりません。

 そういう背景で始められた戦争ですからいよいよ戦争が始まって、日本やドイツの旗色が悪くなってきた昭和18年の初め、ルーズベルトとイギリスのチャーチル首相は、アフリカの北部モロッコのカサブランカで会合、日、独、伊を絶対に容赦することなく、徹底的な「無条件降伏」に追い込むことを決議するのです。この戦争は中途半端なことで終わらせてはいけない。世界の平和を確保するためには彼らを二度と立てないようにしなければならない。そのためには、彼らが寄って立つ、哲学、思想そのものを破砕すること、それをこの戦争の最終目的とすべきであると決議したのです。

日本やドイツの哲学、精神そのものを叩きつぶすこと、そしてそれを完全に地上から抹殺すること、それを英米の首脳が完全に合意したのです。そのことは、最初に述べました現在の日本の思想界、教育界のただならぬ混迷がどこから来ているかを考える際に決して忘れてはいけないことだと思うのです。

 こうして昭和20年、ついに日本は敗戦の日を迎えるのですが、その時連合国から発せられた「ポツダム宣言」、それは当然のことながらこのカサブランカにおける決議の線に沿ったものでした。詳しいことは省きますが、簡単に言えば、これから始まる日本の占領は、日本がこれまで抱いてきたものの考え方をすべて放棄して、連合国が考えている思想信条に立脚した「新秩序」が建設され、日本が再び戦争を仕掛けるような能力が完全に破壊されたことを確認するまで続く。それが達成されるまで占領は終わらない。そこまではっきりと見届けることができたとき初めて占領を解くのだと言っているのです。

 戦争が終わったのは昭和20年8月15日、人々はその日を終戦の日と考えているようですが、決してそうではなかった。確かに8月15日で戦闘そのものは終わった。(もっとも終戦直前の8月9日に火事場泥棒のように戦争に参加、その勝利の分け前にあずかろうとしたソ連だけは、すでに降伏している日本に対して9月の初めまで戦闘を継続。目に余る残虐行為を繰り返したのはご存知のとおりです)

しかし、その8月15日を一区切りとして、連合国は第2の戦争に投入したのです。それは日本人がこれまでかけがえのないものとして大切にしてきた日本の「哲学」、日本人の精神そのものを根こそぎ破壊してしまおうとする徹底した思想の戦いでした。だがそれに対して日本はどう対処したのか。
誠に残念なことながら、一語にして言えば、まったくなすすべを知らなかったといっていいのです。もちろん占領初期においては、「なにくそ、今に見ておれ」、そういう気概は日本人の心の底に燃えたぎっていました。しかし、3年、4年と時がたつにつれて日本は全く戦う意志を失ってしまった。占領軍は見事にその目的を達したのです。
そして「ポツダム宣言」に書かれていた通り、戦争能力は完全に一掃され、彼らの言う「新秩序」が建設されたのを見届けて、昭和27年4月28日に彼らはやっと7年にわたる占領を解いたのです。すなわち本当の意味での戦争は、その日に終わったのです。



  ◎ 著者紹介
  小柳陽太郎(こやなぎ・ようたろう)
 大正12年生まれ。旧制佐賀高等学校を経て、東京帝国大学文学部に入学。学徒出陣。
 戦後、福岡県立修猷館高校で長年にわたり教鞭をとる。元九州造形短期大学教授。
 現在、社団法人国民文化研究会副理事長。
  著書に『戦後教育の中で』(国民研叢書)『教室から消えた「ものを見る目」、「歴史を見る
  目」』(草思社)
  編著に『歴代天皇の御歌』(日本教文社)『平成の大みうたを仰ぐ』(展転社)『嵐の中の灯
  台』(明成社)


 ※ お子様が居られる方、教育に関心のある方は『教室から消えた「ものを見る目」、「歴史
    を見る目」』と『嵐の中の灯台』をご一読されますようをお薦めいたします。 


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 ◎ ご祈願のご案内 ◎

 社頭祈願

  初宮詣  ・交通安全・厄年祓い・安産祈願
  受験合格・学業祈願・家内安全・病気平癒
  身体健全・年寿祭(還暦・古希等)
  商売繁盛・会社安全・移転奉告祭
  方除け  ・霊障除け

 先祖祭祀

  命日祭 ・ 年忌祭 ・ 水子鎮祭 ・ 霊障解除祭

 出張祭典

  地鎮祭・竣工祭・井戸祓い・解体祓い
  移転家祓い・方除け・霊障解除祭


◎厄年  《十四年度》 数え年(干支)

男性=25歳(午)◎42歳(丑)61歳(午)
女性=19歳(子)◎33歳(戌)37歳(午)

◎は大厄、前後を前厄、後厄といいます。
 

 
   

◇ 崇敬会のご案内 ◇
 九月新年度

 
『神は人の敬いによって神威を増し、人は神の加護によって栄える』とは古人の言です。
 神は人が近づくことによって守護を増し、人は神に近づくことによって真の幸せを頂けるのです。
 先ず自らが神に近づけるよう「心の荒廃した世を直していただくよう、少しでも立派な人間になれるように祈るのです。

 一人では微力ですが心の合力は大きな力となり神のご守護を受けます。それによって先ず自らが幸せにならしていただく、それが自然と人に広がり伝わっていくのです。
 その鍵は、無私の祈り(浄心)とご先祖の浄化にあります。
 このような時代だからこそ、神と共に喜びのある人生を価値ある生き方をお互いに励まし合いながら見出しましょう。


 ※ 詳しくは社頭にあります入会の案内書をご参照下さい。


   

 ◎◎ 神社ボランティア募集 ◎◎


 当宮では昔より多くの行事が氏子・崇敬者のご奉仕で行われています。しかしながら、初めての方(特に新しく越してこられた方)が参加したいと思っても窓口のない状態でありました。今後は随時ご参加を募りますので社務所へご連絡下さい。

 各行事
  清掃奉仕 (その他イベント)
  祭礼奉仕  夏祭り(獅子祭り)   秋祭り      正月

 組織
  清掃奉仕委員会 ・ 獅子祭振興会
  世話人(通年祭礼奉仕者・ハッピ)
  青年会 ・ 崇敬会

 ◎各行事一つでも結構です。 ◎どこに住まれていてもかまいません。 ◎転勤で来られた方はお子様の故郷の思いで作りの為にもご参加下さい。 ◎温故知新 新しい地域共同体を模索します。

 ◎社頭、紙面にてご案内申し上げます。ご参加をお待ちいたしております。

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11月の行事  11月中  七五三祈願


12月の行事

朔日・15日   月次祭   11時
 7日  (土)  神道講座  13時半
  8日  (日)  清掃奉仕  9時半〜
29日〜30日  正月準備  9時半〜


1月の行事

朔日     元旦祭     深夜
  3日     元始祭    11時半
    11日(土)〜13日     しめ縄受付
      13日(成人の日)     とんど焼き   

陰徳を積む      心を深める

鎮守の杜の自然観   『戦後思想』克服のために 4  御祈願のご案内

崇敬会の御案内    神社ボランティア募集  11月・12月・1月の行事